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製品ページには最大DPIやポーリングレートといった数字が並びますが、使い心地を決めているのは手が触れている形とサイズ、そして重さです。数字の大きいほうを買っても、形が持ち方に合っていなければ操作は安定しません。当サイトに掲載している82機種のデータをもとに、何をどの順で決めればいいのかを整理し、持ち方別に4台を紹介します。
形状が持ち方に合っていないマウスは、軽くても高くても手になじみません。しかも合わない理由が自分でも言葉にしづらいので、買い替えを繰り返すことになります。逆に形が合っていれば、重さや接続方式の違いは数日で慣れます。だから形状が最初で、以下はその中での絞り込みです。
| 順番 | 決めること | 判断のもと |
|---|---|---|
| 1. 形状 | 左右対称かエルゴノミクスか | 普段の持ち方 |
| 2. サイズ | S・M・Lのどれか | 手首のシワから中指の先までの長さ |
| 3. 重さ | 何グラムまでを狙うか | 動かしやすさと止めやすさのどちらが欲しいか |
| 4. 接続 | ワイヤレスか有線か | ほぼ予算の問題 |
最大DPIやポーリングレート、センサーの型番は、この順番のどこにも入りません。理由は後半でまとめます。
形状は大きく、左右対称とエルゴノミクス(右手用に傾けた非対称形)の2つです。掲載82機種では左右対称が52機種、エルゴノミクスが30機種で、新しいモデルは左右対称に寄っています。どちらが優れているという話ではなく、持ち方との相性で決まります。
| 持ち方 | 向く形状 | 理由 |
|---|---|---|
| かぶせ持ち | エルゴノミクス | 手のひら全体を預けるので、背の高さと手に沿う傾斜がないと支えられない |
| つかみ持ち | どちらでも | 指で動かすので形の自由度が高い。選択肢の多い左右対称から見ればよい |
| つまみ持ち | 左右対称 | 指先だけで動かすため、左右で高さが違うと持ち替えたときにずれる |
自分の持ち方が分からない場合は、つかみ持ちと考えて左右対称から見るのが無難です。マウスを持ったときに手のひらの真ん中がマウスに触れていればかぶせ持ち、浮いていればつかみ持ち、指先以外が浮いていればつまみ持ちです。
手の大きさは、手首のシワから中指の先までの長さで測ります。17cm未満なら小さめ、17〜19cmが標準、19cm以上なら大きめで、当サイトのマウス診断も同じ区分を使っています。標準の手ならMサイズ、小さめならS、大きめならLが基準です。
| 区分 | 目安の手の長さ | 掲載数 | 全長の平均 | 幅の平均 | 高さの平均 |
|---|---|---|---|---|---|
| S | 〜17cm | 37機種 | 120mm | 63mm | 39mm |
| M | 17〜19cm | 28機種 | 124mm | 66mm | 42mm |
| L | 19cm〜 | 17機種 | 126mm | 72mm | 42mm |
寸法を確認できた76機種で平均を取ると、SとLの全長の差はわずか6mmです。Sサイズでも全長126mmのモデル(ROG Harpe II Ace)があり、Lサイズでも119mmのモデル(SCIMITAR ELITE WIRELESS SE)があります。全長だけを見てもサイズ感は分かりません。
差が出るのは幅と高さです。平均で見ると幅は63mmから72mmまで9mm開き、これが手のひらに当たる面積の差になります。かぶせ持ちなら高さ、つまみ持ちなら幅が効きます。いま使っているマウスの寸法を調べて、そこから何mm動かしたいのかで考えるのが一番確実です。各製品の詳細ページに「本体サイズ(長さ×幅×高さ)」を載せているので、手持ちのマウスと並べて比べられます。
掲載82機種の平均は65gで、いちばん軽いものが35g、いちばん重いものが168gです。分布でいうと45〜54gが24機種で最多、44g以下が13機種、100gを超えるものが9機種あります。軽量化はこの数年で一気に進み、いまは50g前後が「軽い」の標準です。
ただし軽ければ良いという単純な話ではありません。軽いマウスは動かし始めが速く、細かい修正が効きます。反面、止めたい位置で止めるのに指の力加減が要るので、力の入る人ほど行き過ぎます。重いマウスはその逆で、慣性が効くぶん狙ったところで素直に止まります。腕全体で大きく振る低感度なら、40g台より60g台のほうが安定する人もいます。
初めての1台なら50〜60g前後を選んでおけば、軽すぎて扱いにくいことも、重くて疲れることもありません。30g台は軽さの限界を試す領域で、シェルの穴あけや薄肉化とセットになっていることが多く、パッドとの相性や手汗の影響も大きくなります。2台目以降で試すのが安全です。
掲載82機種のうちワイヤレスが65機種、有線が17機種です。専用の2.4GHzドングルを使うワイヤレスなら、遅延が有線に対して不利になる場面はほぼありません。安いものなら4千円台(VXE Dragonfly R1 SE+・4,480円)からあるので、価格を理由に有線を選ぶ必要も薄くなりました。
注意したいのはBluetooth接続です。多くのワイヤレスマウスがドングルとBluetoothの両対応ですが、Bluetoothは省電力を優先した規格で、ゲーム用には向きません。持ち運び用の副次的な接続と考えて、プレイ時はドングルを使ってください。
有線を選ぶ理由が残るのは、同じ予算でより軽いモデルが買えることと、充電を気にしなくていいことです。ケーブルの引っかかりは、いまのゲーミングマウスが使っている柔らかい布巻きケーブルならかなり軽減されています。
掲載機種の最大DPIは3,200から50,000まであり、26,000が18機種で最多、42,000以上のモデルも20機種あります。一方で実際に使われる設定は800〜1600DPIの範囲です。マウスを動かす距離とゲーム内感度の掛け算で振り向きが決まるので、DPIを上げるほど狙いやすくなるわけではありません。上限の数字は、ほぼ全機種が実用域を大きく超えています。
ポーリングレート(1秒あたりに位置を送る回数)も同じです。掲載機種では1000Hzが38機種、4000Hzが7機種、8000Hzが37機種。1000Hzで1ms間隔、8000Hzで0.125ms間隔になりますが、その差を体感できる人は多くありません。8000Hzで動かすとPC側の負荷とバッテリー消費が増えるので、対応していても1000Hzで使い続ける人が珍しくないのが実情です。
8000Hzを使いたい場合に確認すべきなのは対応の有無より、専用ドングルが同梱かどうかです。DeathAdder V3 Proのように、8000Hz対応をうたっていてもドングルが別売のモデルがあります。センサーの型番も同様で、いま売られているセンサーはどれも実用上の性能差が出ない水準に達しています。
上の順番に沿って、価格帯と形状が異なる4台を挙げます。いずれも掲載中のモデルで、参考価格は公開時点のものです。
全長116.6mmの小ぶりな左右対称で49g、これが5千円を切ります。ワイヤレス・有線・Bluetoothの3通りで使えて、形は定番のG304に近い素直な山型です。ポーリングレートは1000Hzですが、前述のとおり実用上の不足はありません。最初の1台で3万円のモデルを買うと、形が合わなかったときに引き返しづらくなります。まずこの価格で自分の持ち方に合う形を確かめて、方向が決まってから上を狙うほうが遠回りになりません。
36gは掲載中で最軽量クラスで、その重さで1万円を切るモデルは他にほとんどありません。指先だけで動かすつまみ持ちなら、この軽さはそのまま操作の速さになります。8000Hzにも対応します。ただし軽さの恩恵を受けられるかは持ち方次第で、手のひらを預けるかぶせ持ちだと支えが足りず落ち着きません。1台目ではなく、自分の持ち方が分かってから選ぶ種類のマウスです。
かぶせ持ちで手の大きい人がまず試すべき形です。128×68×44mmと背が高く、手のひらの真ん中がしっかり乗ります。その大きさで64gなので、大きいマウスにありがちな重さもありません。バッテリーは最大90時間で、週に一度の充電で足ります。8000Hzで動かすには別売のHyperPollingドングルが必要ですが、標準の1000Hzで困ることはありません。手が19cm以上あってかぶせ持ちなら、これが合わなかったときに初めて他を探せばよい、という位置にあるモデルです。
125×63.5×40mmの左右対称で60g、8000Hz対応、バッテリー最大95時間。突出した部分はありませんが、欠けている部分もありません。標準的な手のサイズでつかみ持ちなら、まず外れない選択です。使っている人が多いぶん、合わなかったときに手放しやすく、交換用のソールやグリップテープも見つけやすいという副次的な利点もあります。価格を下げたいなら、ポーリングレートを1000Hzに抑えたSE版が18,600円で、形と重さは同じです。
スペック表に出ない要素で不満が出るのは、だいたい次の3か所です。サイドボタンの位置と硬さ(親指の付け根に当たる、力を入れないと押せない)、表面のコーティング(手汗でぬめる、あるいは乾いていて滑る)、そしてクリックとホイールの感触です。どれも人によって評価が逆になるので、事前に確実な判断はできません。家電量販店のゲーミングコーナーに実機が置かれていることがあるので、候補が2つに絞れたら触りに行くと失敗が減ります。
もうひとつ見落とされやすいのが、マウスパッドとの組み合わせです。同じマウスでも、パッドの表面が変わると滑り出しと止まりはかなり変わります。マウスを買い替えて「思ったより止まらない」と感じたら、パッド側が原因のこともあります。詳しくはマウスパッドの選び方にまとめています。
形状の参考としては有効です。特に、手の大きさと持ち方が自分に近い選手が何を使っているかは、候補を絞る材料になります。一方で重さやDPIの設定をそのまま真似する意味は薄いです。プレイ時間も机の環境も違いますし、選手がスポンサーの製品を使っている場合もあります。VALORANTプロの使用マウスと人気配信者の使用マウスに、誰が何を使っているかをまとめています。
掲載中の82機種はマウス一覧で形状・サイズ・重量・価格から絞り込めます。条件が決まっていない場合はマウス診断で、手の大きさと持ち方から候補を出せます。評価の高いモデルから見たいときはおすすめランキング、予算を抑えたいときは1万円以下の軽量ワイヤレス4選、2機種で迷ったときは2機種を比較が使えます。マウスを替えたあとの感度合わせは感度計算で、いまと同じ振り向きになる値を出せます。
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